Eureka

他愛もない毎日のこと、本や書店めぐりの記録

私と書店「UNITÉ」

東京は桜が満開だ。自宅からバスに乗ると、トンネルのような桜並木を通る。今日はあいにくの雨で、グレー色の空と淡いピンクの桜が滲んでいる。

 

家を出る時義母から「こんなお天気なのに出掛けるの?」と言われた。昨日は25度あった気温が今日は10度までしか上がらないという。「美容院の予約を入れてしまって」と傘を持って家を出た。

 

最近通いの美容院を変え吉祥寺に通っている。広くて明るい美容院が苦手なので、こじんまりとしたところに行くのだが、そうするとなかなか予約が取れない。髪が伸び限界を感じて、隣駅の三鷹に見つけた美容院に行くことにした。

三鷹には最近何度か足を運んでいる「UNITÉ」という書店があり、早めに行って立ち寄ることにした。

 

中央線に揺られ、三鷹駅に到着する。南口を出、中央通りを10分強まっすぐ歩くとUNITÉに到着した。

ビルの1階、一瞬ここが本屋?と訝しむ。白い壁、白いドア、アンティークの照明という入り口から、扉の向こうには洒落たフレンチレストランでもありそうな雰囲気。足元の「本」と書かれた小さな立て看板を見て、安心して店に入ることが出来る。

 

初めてお店に行った時、まず店舗の広さに驚いた。間口の広さから想像できないほど奥行きがあるのだ。入ってすぐ右手には喫茶スペースのカウンター、隣にレジがあって、その向こうに本がどっさり置いてある。ちなみにレジの奥にも本棚に挟まれこじんまりとしたカフェスペースがあり、上質な椅子と落ち着いた明るさの中、集中して読書ができるようになっている。(注意:本は購入後に持ち込み可)

 

さて、店内を見渡すと、中央の平台、壁際の本棚、アンティークの本棚、丸テーブルの上…ぐるりとどこを見ても本、本、本…。平台には新刊・近刊を中心に、本棚には人文、小説、詩集、哲学書社会学、韓国文学…私には難しい本もたくさん並べられている。

 

本の陳列に愛情を感じる、と書くと大袈裟だろうか。平置きの本と本の間に隙間があり空間に余裕がある。本棚は様々なサイズの本の面が揃っていて美しい。一度手に取った本を戻す時、自然とその手付きが丁寧になる。本が一つの作品として扱われているように感じる。

 

気になる本はたくさんあるが、最近UNITÉではオンラインショップも含めて5冊ほど購入しており、まずそちらから読まねば、と今日はお茶だけすることにした。きちんとドリップされたブレンドコーヒーは少しの酸味と軽さがあって美味しい。今日は時間に限りがあってできないけれど、次回は本を読みながらコーヒーを頂きたい。

 

そして、密かに驚いているのは作家さんのトークイベントの多さ。私は素人だけど、このイベントの数は多い方ではないだろうか。先日とあるイベントに申し込んでみた。一週間後にはまたUNITÉに訪れることになる。今からどんな思い出深い時間になるかとても楽しみである。

 

三鷹に引っ越すのもアリかも…そんな邪念が過ったのは内緒だ。

 

購入品記録(オンラインショップ含む)

  • 書きたい生活|僕のマリ
  • 遠い朝の本たち|須賀敦子
  • 私のものではない国で|温又柔
  • 祝宴|温又柔
  • 世界と私のAtоZ|竹田ダニエル