Eureka

他愛もない毎日のこと、本や書店めぐりの記録

ヨシノヒトシ展

2023.5.28㈰、8時起床。私にしては早起き。 本当はもう少し寝ていたかったけれど、 今日は行きたいところがあった。 少しだけおしゃれをして電車を乗り継いで鎌倉へ向かう。 

鎌倉にはうつわを扱う素敵なギャラリーがあり、 かれこれ10年以上通っている。作家もののうつわは決して安いわけではないので、何年もかけて買い集めた。やっと数も種類も揃い、それらを大切に使いたい気持ちもあって、ここ最近はどうしても行きたいと思った展示だけ行くことにしている。

 

時々DMをいただくのだけど、今回のヨシノヒトシ展のものも素敵だった。オーバルのリム皿の中央に実を咥えた鳥、それを囲む枝には葉が茂り大きな黄色い実がなっている。リム(縁)にも花がリズミカルに描かれ、外国の農村に暮らすおばあちゃんが大事にしているうつわ、そんな風に見えてきた。


これは実物を見に行かなくては、と衝動的に体が動いたのだった。

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余談だけれど、こちらのギャラリーのDMはデザインが本当に素敵で、ファイルに入れて保管している。

 

早起きの甲斐あってギャラリーにはオープン10分前に到着した。 人気作家の個展はオープン前から行列が出来るので覚悟していたが 、個展2日目だからか、私は2組目だった。

 

時間になり店内に入って左手前のテーブルに目をやる。テーブルと、側にあるアンティークの飾り棚にヨシノヒトシさんのうつわたちが並ぶ。 後で見たInstagramの展示の様子は、壁の棚もうつわで埋め尽くされており、 それに比べるとスペースが縮小していた。 昨日が大盛況だった事が伺える。

 

敢えて下調べをしなかったので、想像よりかわいらしいうつわばかりで驚いた。

ムスティエの様相に花模様が描かれた愛らしいリム皿。はたまた台湾の食卓に出てきそうな、黄色の縁取りに赤やピンクの花々が点々と描かれた小鉢やれんげ。花も模様も、どこか懐かしさがあって、ヨシノヒトシさんの旅の思い出を見せてもらっているようだった。

 

一つひとつ手にとって「これにはどんな料理が合うだろう。 いや最近料理をしていないし贅沢だ。いやいや、これに棒棒鶏を盛り付けたら美味しさ倍増では?!よく使うサイズなら無駄にならないし買ってもいいよね? こんなにかわいくて、我が家のうつわと雰囲気が合うだろうか…」 という脳内会議が忙しく始まる。

 

じっくり見れば見るほどに疲弊してしまうが、買って使わなかったら作家さんに申し訳なさ過ぎる。 だから真剣に選ぶ。

迷いに迷ってフレンチアンティークのような花リムのオーバルのものにした。大きさもちょうど良く、 料理だけでなくクッキーやカヌレを載せてもいいかもしれない。私には不釣り合いなおしゃれなティータイムを妄想した。我が家の食卓も華やかになりそう。

 

帰り道、スーパーに寄ってアメリカンチェリーを買った。思い立って新しいうつわに盛り付けたら、写真に撮らなかったことを後悔するくらい素敵だった。機会があればぜひここにアップしたい。